江戸川乱歩「双生児」
- 作者: 江戸川乱歩
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 1999/08
- メディア: 文庫
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角川ホラー文庫から出たもの。私、江戸川乱歩の軽妙洒脱な文体が好きなんですよね。ノリが良くて、さくさくすすむ。そして最後にどんでん返し、とエンターテイメントど直球小説だとおもいます。
さて、感想をば。
「一人二役」は、NTR属性の方なら、興奮するんじゃないでしょうか。自分が変装して、自分の妻をNTR。これ読んでわかったことは、乱歩の時代でもNTRはあったことですね。
一番面白かったのは、「ぺてん師と空気男」。プラクティカル・ジョークが好きな男が遊ぶもの。作中で披露されるジョークが面白いし、最後が!!普通なら妻を殺したと思うけど、実はそれも周到に用意されたジョーク。そして、プラクティカル・ジョークの行き着く先は教祖サマですかー。衆生救済も本人次第だから、騙すといえば騙していることになるけど、信者に対して幸せを提供している・・・・ことになって良いのかな?